Letter to Japan (Japanese)
神聖な海の宝
世界には、心優しい海の巨獣(マオリ語「Tohorā」)である偉大な鯨を神聖なものとして敬愛する文化がいくつもあります
。ニュージーランド、特にその先住民族マオリ人の文化もその一つです。
マオリ人ならびにニュージーランド国民の多くは、鯨との精神的なつながりを強く感じています。マオリ人の中には、鯨たち
の助けによって祖先が海を渡り、ニュージーランドへ移住したと考える人々もいます。こうした文化的背景を持つ私たちにと
って、どのような理由であれ、鯨が殺傷されることは見るに忍びません。
「調査捕鯨」の必要性を問う
日本が実施している調査捕鯨は、私たちにとって理解に苦しむものです。捕鯨以外の方法でも収集可能なデータを手に入れる
ために、大量の鯨を殺生しても得られるものはごくわずかです。
他国が日本に対して抱いている「非常に優れた国」というイメージは、調査捕鯨によって歪められる結果となっています。多
くの諸国は、生きている鯨の観察や、自然死した個体のみを利用してその生態研究を行っています。
調査捕鯨には経済的な持続可能性と必要性が認められない
調査捕鯨の資金は、日本国政府の間接的な無利子融資から調達されると聞き及んでおり、長期に渡る財政的な実行可能性は疑
わしいと言えるでしょう。また、調査捕鯨の中止は政府資金の節約にもつながります。
過去には、主要な蛋白源として鯨肉が大量消費された時期もあったことでしょう。しかし、現在の日本では鯨肉に対する需要
が減り、余剰肉が山積していると報告されています。威風堂々とした崇高な生き物の命が、あまりにも粗末に扱われています
。
信用の失墜
ニュージーランドでは、トヨタやホンダ、東芝、ソニー、富士通を始めとする日本企業が高く評価されており、これらの企業
は品質と革新性で世界を先導しています。しかし、創造性豊かなトップレベルの国としての日本のイメージは、調査捕鯨によ
って傷つけられています。調査捕鯨は、環境にやさしい製品開発を奨励する日本企業のアプローチに真っ向から対立するもの
です。
ニュージーランドも含め、世界各国の子供たちが、次世代を考慮した鯨の保護を日本国政府に訴えています。これらの子供た
ちが成長し、ゆくゆくは日本製品やその技術開発のお客様となるのです。
世界の宝を救う賢明な対応を
環境問題において世界を先導しようとする日本の意向は京都議定書に明示されています。捕鯨問題においても同じことが可能
です。
この問題に関わるすべての人々のために、偉大なる先人たちから受け継がれた知恵をもって問題解決に取り組んでください。
日本が他国に先駆けて自主的に調査捕鯨を中止すれば、捕鯨問題への取り組みは大きく前進します。また、それによって日本
の国と人々に対する評価も高まります。全世界の人々のために捕鯨中止に踏み切り、貴重な鯨の命を救うことで、来るべき世
代に日本の賢明さが語り継がれ、高く評価されていくことでしょう。
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